部活で顧問体罰 高校生ら県を賠償提訴(鹿児島)

部活で顧問体罰 高校生ら県を賠償提訴
読売新聞 2017年01月25日

 高校の部活動で顧問から体罰を受け、学校側も体罰防止義務を怠り精神的苦痛を被ったとして、県北部の高校に通っていた男子生徒と両親が24日、県に慰謝料160万円を求める訴訟を鹿児島地裁に起こした。

 生徒側の弁護士によると、2014年4月に入学し、バレーボール部に入った。生徒は顧問から、プレー中のミスなどを激しく叱責されたほか、15年4月まで5回にわたって平手打ちや足蹴りを受け、突発性難聴と診断された。

 14年10月には、練習中に着地に失敗して靱帯じんたい損傷の大けがを負ったが、顧問から「松葉づえなんて置いておけ。ちゃんと自分の足で歩け」などと言われたという。

 生徒は15年11月に転校し、現在は別の高校に通っている。生徒の父親は「大切な息子の人生を変えた行為で、許すことはできない」と話している。

 県教委は昨年2月、体罰があったと認定し、顧問を減給6か月(10分の1)の懲戒処分とした。県教委は「現時点で訴状が届いていないので何もコメントできない」としている。

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