<大阪桐蔭裏金>元校長ら争う姿勢 第1回口頭弁論

<大阪桐蔭裏金>元校長ら争う姿勢 第1回口頭弁論
毎日新聞 2017/9/21(木) 11:24配信

 2015年に発覚した大阪桐蔭中学・高校(大阪府大東市)の裏金問題を巡り、同校を運営する学校法人「大阪産業大」が裏金作りを主導したとされる元校長(76)と元事務長に対し、計約2億5000万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。21日に第1回口頭弁論があり、元校長らは争う姿勢を示した。

 訴状によると、同校は04〜13年度に保護者から集めた副教材費などを簿外管理。剰余金約1億1270万円を「渉外費」名目で裏金にし、飲食や百貨店の商品購入に流用した。

 法人側は15年に公表した調査報告書を基に、元校長が裏金作りを指示し、元事務長は経理責任者として監督義務を怠ったと主張。流用した約1億1270万円のほか、大阪府から減額された14年度の補助金約1億3200万円と、国税局に追徴された法人税の重加算税など約640万円の賠償を求めている。

 一方、元校長側は調査報告書の内容を否定。元事務長側も簿外管理を知らなかったと反論し、「法人は過去に裏金が発覚した際に是正しなかったのに、元事務長の義務違反を主張するのは信義則に反する」と訴えている。

 この問題では、裏金総額が3億4000万円を超え、一部が生徒募集のため塾関係者らの接待に使われたことが判明した。法人は保護者への返還を進めている。【原田啓之】

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