「学校側に不適切な対応」記載へ 青森・東北町中1自殺 いじめ再調査委

「学校側に不適切な対応」記載へ 青森・東北町中1自殺 いじめ再調査委
デーリー東北新聞社 2017/10/28(土) 11:12配信

 東北町立上北中1年の男子生徒が昨年8月にいじめ被害を訴えて自殺した問題で、第三者でつくる町いじめ問題再調査委員会(委員長・久保富男青森中央短大教授)が原案を作成中の報告書に、学校側に不適切な対応があったとの内容を盛り込む方針であることが27日、分かった。

 町中央公民館で同日開かれた会合に出席した委員によると、学校側からの聞き取りを含む再調査で、学校側が男子生徒へのいじめが疑われる行為や、生徒による死をほのめかす発言を認識しながら、国の法律に基づいて策定した「上北中学校いじめ防止基本方針」に沿った対応をしていなかったことが判明。対策会議も実施せず、町教委にも報告していなかったという。

 この日の会合では、これまで10月末としていた報告書原案の完成と生徒の遺族への提示について、さらに協議が必要とし、完成時期を11月末へ約1カ月先送りすることを申し合わせた。

 終了後取材に応じた久保委員長は、先送りを決めた理由として、いじめを把握した時期に関する遺族側と学校側との主張の食い違いがあり、時間を掛けて検証する必要があるため―と説明。学校側の基本方針に基づく対応についても、さらに検証に努める必要性を指摘した。

 再調査委は原案完成後、直ちに遺族に提示する。年内にも蛯名鉱治町長に報告書を提出する考え。

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