教室で女児わいせつ疑い 沖縄県警、元学習支援員を逮捕

教室で女児わいせつ疑い 沖縄県警、元学習支援員を逮捕
琉球新報 2017/11/14(火) 9:55配信

 沖縄県警は13日、本島の小学校教室内で低学年の女児の体を触りわいせつな行為をしたとして、本島内に住む元学習支援員の20代無職男を強制わいせつの疑いで逮捕した。県警によると男は容疑を認めているという。

 逮捕容疑は2016年5月ごろ、学習支援中に女児の体を触った疑い。当時、教室内では担任教師が児童らに授業をしていたが、目撃者はいないという。女児が17年6月に両親に相談するなどして発覚した。

 男は児童らの学習支援などを行う立場で、教育委員会に半年契約で採用されていた。17年3月に契約期限が切れ、現在学習支援員の職は辞めている。県警は13日、男の自宅を家宅捜索するなどした。男は14日午後に那覇地検に送検される予定。

 県教育委員会の平敷昭人教育長は13日、「強い憤りを感じる」とするコメントを発表した。今後の対応について「市町村教委と連携し、被害にあった児童のケアと、非常勤職員も含めた教職員の綱紀粛正と服務規律の確保に努めたい」とした。

 逮捕された男が勤務していた学校の校長は「私からは話すことはない」とした。

 沖縄国際大学の比嘉昌哉教授(県社会福祉士会副会長)は、社会福祉士や教員の免許がなくても支援員になれる現状に「社会的使命を持ち、法律の知識や支援方法の技術を学んだ専門性のある有資格者を置くべきではないか」と指摘した。また、学校に支援員への服務規程の規律指導や、研修制度の徹底などを求めた。

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「許せない」保護者ら怒り 授業中にわいせつ疑い、元学習支援員の男逮捕
沖縄タイムス 2017/11/14(火) 9:50配信

 他の教員や児童もいる教室で、学習支援員がわいせつ行為に及んでいた。「許せない」「何を信じれば」。保護者や教育関係者からは、怒りや驚きの声が上がった。

 本年度に入り、沖縄県内でわいせつ行為による教員の懲戒処分は5件。処分はまだ出ていないが、教員が児童福祉法違反で逮捕された事案もある。県教育委員会は13日、わいせつ行為防止の確認事項を記した資料を各市町村教育委員会と県立学校に送付した。

 小2の娘がいる那覇市の母親(36)は「低学年では自分がされていることが理解できなかったり、泣き寝入りしてしまったりすることもある。卑劣で許せない」と怒り心頭。「教室で起きていることは外からは見えない。子どもを守れるのか」と不安がった。

 県教委によると、地元教委では学習支援員の採用面接時に服務指導を実施。4月にも非正規職員を対象とした研修会を開いているという。県教委の担当者は「特効薬はない。地道に取り組むしかない」と危機感をにじませる。

 セクシュアリティー教育に詳しい村末勇介琉球大学教職大学院准教授は「いじめについては積極的な把握が進みつつあるが、性的な事案については学校側の意識が低い。十分な窓口もなく、こうした問題が起きうるという前提で対策がなされていないのではないか」と指摘。「教職員も貧しい性教育しか受けていない。子どもたちに命や人権の大切さを伝えると同時に、自分たちが加害者にならないためにも、しっかりした研修が必要だ」と提言する。

 県PTA連合会の石川謙会長は「多くの先生方や学校が再発防止に取り組んでいる中で、また不祥事が起きてしまったことは残念。子どもたちが安心できる学校に向け、PTAとしてもできることは積極的に協力したい」と述べた。 

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