<聖カタリナ学園>セクハラ教諭問題 理事会に報告せず

<聖カタリナ学園>セクハラ教諭問題 理事会に報告せず
毎日新聞 2018/1/22(月) 9:42配信

 聖カタリナ学園高(松山市藤原町)で、女子ソフトボール部監督の男性教諭(30)が部員に体罰やセクハラ発言を繰り返していた問題について、芳野敬三校長は、問題が報道されるまで学園の理事会に報告していなかった。20日夕に同校で開いた記者会見で芳野校長が明らかにした。また教諭に昨年出した処分も学園の就業規則に基づかない校長独断のものだったことが分かり、同校のコンプライアンス(規則順守)が問われる事態になっている。【中川祐一】

 同校が、保護者からの訴えで最初に問題を把握したのは昨年12月15日。同18日付で教諭を「校長訓戒の懲戒処分」とし、教諭の監督としての活動は無期限で停止とした。しかし、この処分は芳野校長が独断し、教諭に口頭で通達したもので、同22日に開かれた理事会で問題や処分について報告していなかったという。

 理事会へ報告したのは、問題が最初に報道された1月17日。独断で処分したことや理事会への報告が遅れた理由について、芳野校長は20日の記者会見で「部員が復帰しやすい土壌を作りたかった。事態が収束しつつあり、和解したら報告するつもりだった」などと釈明し、「極めて不適切な処分だった」と謝罪した。

 学園は事態を重視し、19、20日に理事会を開いて教諭を19日付で諭旨解雇、芳野校長を減給、教頭2人をけん責とする処分を決めた。同校は再発防止に向け、指導資料の作成や、年1回だった生徒らへの実態調査を学期ごとに増やすなどの対策をする方針。

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