覚醒剤事件で元教諭の勾留認めず 京都簡裁「捜査は違法」

覚醒剤事件で元教諭の勾留認めず 京都簡裁「捜査は違法」
京都新聞 2018/6/19(火) 13:13配信

 京都府警が覚せい剤取締法違反(使用)の疑いで逮捕した高知県室戸市の小学校教諭の男性(36)=懲戒免職=について、京都簡裁が、府警による捜査の違法性を指摘した上で、検察側の勾留請求を却下していたことが18日までに、捜査関係者への取材で分かった。
 捜査関係者によると、府警は先月24日、同法違反(営利目的所持)容疑で逮捕した男の関係先として、教諭の自宅を捜索した。任意で教諭の尿検査をしたところ、陽性反応が出たため逮捕した。その後、京都地検が勾留請求した。
 捜査関係者の説明では、京都簡裁は「営利目的所持の事件と教諭の使用容疑に関連性はなく、捜索現場で使用容疑の捜査をしたのは違法」との趣旨の決定をしたという。地検は、簡裁の決定を不服とする準抗告は行わず、任意で捜査している。

 京都府警組織犯罪対策3課などは24日、高知県安田町立安田小学校教諭、市川唯容疑者(36)=同県室戸市佐喜浜町=を覚せい剤取締法違反(使用)容疑で緊急逮捕した。「確かに使った」と容疑を認めているという。
 逮捕容疑は、今月中旬以降、同県内または周辺で覚醒剤を使用したとしている。府警によると、薬物捜査で市川容疑者が浮上し、24日朝に自宅を捜索。尿検査で陽性反応が出た。
 県教委などによると、市川容疑者は昨年4月に採用され、今年度は6年生の担任だった。安田小の樋口隆徳校長は「学習指導の態度はとても良く、驚いている。大変遺憾で責任を感じている」と話した。【飼手勇介】

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