小学校で勤務中に女性教諭が死亡 公務災害認められず
MROテレビ 2018/9/26(水) 19:16配信
過労死ラインに達する時間外勤務など全国で問題となっている教職員の長時間労働。
おととし、野々市市の小学校で女性教諭が勤務中に倒れ死亡したのは過重な勤務が原因として遺族が認定を求めていた民間の労災にあたる「公務災害」が認められませんでした。
小学校の教諭 会議中に「くも膜下出血」で倒れ帰らぬ人に
石川県野々市市の富陽小学校の教諭だった山口聡美さん。2016年1月、会議中に「くも膜下出血」で倒れ、2週間後に帰らぬ人となりました。当時、聡美さんは1年生の学年主任を務めていて多い時ではひと月100時間近い時間外労働をしていたということです。教員出身である夫の白山市議、俊哉さんは過重な勤務が原因として公務員の労災にあたる「公務災害」を申請しました。
直近1か月間の時間外労働時間が要因か
しかし、26日に伝えられた通知は申請を認めないというものでした。その理由は倒れる直前の1か月間の時間外労働時間が100時間に達していないということでした。聡美さんが倒れた1月20日の直近1か月間の時間外労働時間は年末年始の休暇や冬休みを挟んだこともあり20時間。一方、それ以前の4か月間は月100時間近い時間外労働が常態化していたと俊哉さんは主張します。この出来事をきっかけに野々市市の教育委員会では勤務時間を把握するためタイムカードを導入するなど改善に向けて動き出しました。
県の教育委員会などは今年度を「働き方改革元年」と位置づけるなか教職員の長時間労働を減らすための具体的な対策が今、求められています。