宝塚・中2女子自殺 第三者委、いじめ行為4件認定 市教委に速やかな公開求める

宝塚・中2女子自殺 第三者委、いじめ行為4件認定 市教委に速やかな公開求める
神戸新聞NEXT 2018/10/17(水) 6:30配信

 2016年12月、兵庫県宝塚市で飛び降り自殺した市立中学2年の女子生徒=当時(14)=について、調査報告書をまとめた第三者委員会が16日、声明を出し、女子生徒へのいじめ行為が少なくとも4件あったと認定したことを明らかにした。報告書は今夏、同市教育委員会に提出され、10月1日付で内容が一部改訂されたが公表されていない。第三者委は、同市教委に速やかな内容の公開を求めた。

 第三者委は、同市教委が設置した「いじめ防止対策委員会」(会長=石田真美弁護士)。声明によると、報告書では4件のいじめ行為について、暴力行為はなく、「一つ一つは一見、攻撃性はないと見えるが、総体としては生命の危険にも結びつく重大なもの」と判断した。

 また、学校の対応の問題点も指摘。いじめに対する認識の甘さ▽学校を挙げての取り組みがなされなかったこと▽教員の過重な負担−の3点を挙げたとした。

 声明には、報告書を改訂した経過も記載。第三者委は8〜9月に計2回、遺族に報告書の内容を説明し、遺族から提出を受けた資料も検討。「遺族とのほぼ共通の認識が得られた」として特に留意すべき事項を追記したという。石田会長は声明について「公的な第三者委として説明する責任があると考えた」としている。(初鹿野俊、中島摩子)

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