合格圏外で入学も=浪人、女性不利に操作―複数大学で不正疑い・文科省調査

合格圏外で入学も=浪人、女性不利に操作―複数大学で不正疑い・文科省調査
時事通信 2018/10/23(火) 11:04配信

 文部科学省は23日、東京医科大の不正入試問題を受けた緊急全国調査の結果、浪人生や女性に不利な得点操作をしたり、合格圏外の卒業生の子弟を入学させたりするなど、不正の可能性がある事案が複数の大学で確認されたとする中間報告を発表した。
 
 不正疑いのある大学名や学校数は調査中を理由に明らかにしなかったが、これまでに疑いが浮上していた順天堂大や、得点操作を公表した昭和大などが含まれるとみられる。

 文科省によると、確認された不適切事例として、(1)調査書評価で現役生らに加点し、浪人回数の多い受験生には加点しない(2)浪人回数の多い受験生や女性は、面接試験で現役生らより高い評価を得ないと合格させない(3)同窓生の子弟は合格圏外でも合格させる―ことなどを挙げた。

 このほか疑惑を招きかねないケースとして、出願書類や面接で保護者の職業や出身校、経済状況などを確認していた事例や、補欠合格者の決定を学長ら一部教職員に一任している事例などがあった。

 緊急調査は、医学部医学科がある全国の81大学を対象に同省が実施している。これまで東京医大以外に、少なくとも順天堂大(東京)と昭和大(同)の2校で不正入試の疑いが浮上。昭和大は、調査書評価で現役と1浪の受験生に加点していたことなどを公表し、順天堂大も内部調査を進めている。 

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