「どう対応したものか…」教師の逮捕に混乱する生徒

「どう対応したものか…」教師の逮捕に混乱する生徒
西日本新聞 2018/12/27(木) 12:20配信

<記者コラム>

 知人は苦り切った表情だった。「学校は大混乱。子どもは家でも触れたがらないし、こちらもどう対応したものか困っている」。知人の子どもが通う中学校で、男性教師が盗撮目的で女子トイレに侵入したとして逮捕された。教師は担任も務めており、学校は生徒の心のケアを今も続ける。

 最近、九州で教師の不祥事が相次いでいる。買春、強制わいせつ、痴漢、盗撮。特に目立っているのが性犯罪絡みだ。日頃、取材や保護者の立場でさまざまな教師と接しながら、長時間労働、ストレスといった構造的な問題は感じているが、規範意識を教える人物が一線を越える理由には、もちろんならない。

 不祥事のたびに行われる職員研修。しかし収まるどころか、むしろ増えている。「再発防止は普段のコミュニケーションに尽きるのですが」と、ある管理職は嘆いた。苦悩する教え子の顔に想像力が及ばなくなったら、もはや教師ではない。

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