神奈川県立学校生徒、55人セクハラ被害 懲戒免職も
カナロコ by 神奈川新聞 2019/5/8(水) 22:20配信
学校生活におけるセクハラについて、神奈川県教育委員会が県立学校の生徒を対象に実施した2018年度のアンケートで55人が被害を受けたり、見聞きしたりしたと回答した。中には、も含まれる。県教委はセクハラに対する意識の向上を図るため、県立学校の全教職員を対象に新たな実態把握調査も実施し、8校で10件のセクハラ言動が報告された。
生徒を対象とした調査は、答えられる範囲で任意に回答。県教委に直接郵送し原則、学校名と学年を記入し、氏名は無記入でも受け付けた。
学校生活の中でのセクハラ被害状況を複数回答で尋ねたところ、43人が「自分自身が被害を受けた」と回答。「他の生徒が被害を受けた」は25人だった。
43人にセクハラ行為をしたのは教員が24件で最も多く、生徒15件、顧問の教員以外の部活動指導者1件、その他6件。被害内容は「必要もないのに体に触られた」が20件で最も多く、「性的なからかいや冗談などを言われた」の15件が続いた。「女(男)には任せられない」「男(女)らしくない」など性別への固定観念により決め付けられたケースも5件あった。
「性的な関係を求められた」は2件。で、3年女子生徒にみだらな行為をしていたことがアンケートで発覚し、処分に至った。
被害の対応策として、友人や家族ら身近な人に相談したのは20件、先生や相談窓口などに相談したのは12件で、「何もしなかった」が11件に上った。
調査は06年度から3年に1度、13年度からは毎年実施され、18年度の調査は県立高校や中等教育学校・後期課程、特別支援学校・高等部の計172校の生徒約13万900人、教職員約1万5900人が対象。8日の県教委定例会で結果が報告された。