保育士の幼児たたきつけ傷害事件、原因究明へ 検証委開催、大津
京都新聞 2019/7/5(金) 21:14配信
大津市稲津2丁目の田上保育園で昨年3月、保育士が当時1歳の女児に重傷を負わせた傷害事件で、同市の検証委員会の初会合がこのほど、市役所で開かれた。
検証委は、弁護士や医師、幼児教育の専門家ら5人で構成する。この日は、越直美市長が「被害者の立場で保護者の声を聞いてほしい」などと原因究明と再発防止策について諮問。その後、園関係者への聞き取りなど調査の進め方を話し合った。年内に報告書を市長に答申する予定という。
事件は昨年3月、同園で保育士の女=当時(27)、傷害罪で有罪判決=が、女児を自分の顔近くの高さから床にたたきつけ、左脚を折る全治6週間のけがを負わせた。
同市が同様の検証委を設置するのは、2014年に市内の保育園で昼寝中の男児=当時(4)=が窒息死した事故以来2回目。
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園児たたきつけ骨折、元保育士の女に有罪 「危険性理解し暴行」
京都新聞 2018年12月04日 19時19分
大津市の田上保育園で女児=当時(1)=を床にたたきつけて脚を骨折させたとして、傷害罪に問われた元保育士の女(28)=同市千町1丁目=に大津地裁(加藤靖之裁判官)は4日、懲役2年、執行猶予4年(求刑懲役2年6月)を言い渡した。
加藤裁判官は、被告の顔近くの高さから女児を床に下ろし、左足を床に衝突させたとし、「被害者に突如着地を強いる結果、傷害を負わせる危険性を十分理解した上で暴行に及んだ」と指摘した。保育業務は重労働でストレスにさらされていた可能性があるとしつつも、「社会の保育士に対する信頼を失墜させた」と述べた。
弁護側は暴行の故意はなく、骨折という結果も着地した際の足の向きによる偶発的な事故だったとして、無罪を訴えていた。加藤裁判官は因果関係を認め、弁護側の主張を退けた。
判決によると、女は3月15日午前11時半すぎ、園内の廊下で女児の両脇を両手で抱えて持ち上げ、床に下ろして左脚を骨折するけがを負わせた。