仁憲高校、「政治偏向教育」告発した生徒たちに次々と懲戒推進

仁憲高校、「政治偏向教育」告発した生徒たちに次々と懲戒推進
朝鮮日報日本語版 2019/12/20(金) 10:05配信

 仁憲高校(ソウル市冠岳区)が、同校の「偏向教育問題」を告発した生徒たちを次々と懲戒審議の場に立たせていることが分かった。

 仁憲高校の生徒たちが19日に語ったところによると、同校は今月13日、校長名で3年生のキム・ファラン君(18)の保護者に出席通知書を送ったという。この通知書には、「キム・ファラン君は懲戒対象であり、懲戒に先立ち保護者の意見を聞かなければならないので、生徒と共に学校生活教育小委員会に出席してほしい」と書かれていたとのことだ。学校生活教育委員会とは、生徒の生活教育や懲戒などに関する事項を審議する学内機構だ。同委員会は今月26日に開かれる予定だ。

 キム・ファラン君は、チェ・インホ君(18)が校内偏向教育問題をインターネット上で初めて暴露して以降、チェ・インホ君を助け、同問題公論化の先頭に立っている生徒だ。学校側は今月初め、チェ・インホ君の「偏向教育暴露動画」にほかの生徒が一緒に写っていたという理由(名誉毀損)で、チェ君に一度懲戒処分を下したのに続き、最近の偏向教育に対する謝罪要求を「教権侵害」と規定、再び懲戒処分にするという決定を下した状態だ。

 キム・ファラン君が学校から懲戒される理由も、チェ・インホ君の2回目の懲戒理由に似ている。学校側はキム・ファラン君の出席通知書で、「キム・ファラン君は今月4日、学校正門で出勤してきた教師の車の進路をふさぎ、暴言と暴力を行使、この様子を(動画投稿・共有サイト)ユーチューブの動画で生中継した」と主張した。そして、「生徒生活規定上、暴言・暴力などで教権を故意に侵害し、他人の個人情報を盗用したり、違法取引したりした行為に該当する」としている。

 学校側が問題視した動画を見ると、キム・ファラン君は校門前で「政治教師Kはたった一度も国語の教科書を持って授業をしたことがなく、教師の主観が介入している書籍を調べさせ、それを発表させた」などの札を持ってK教諭を待っている。しばらくして、K教諭が乗った赤いマスタング(乗用車)が近づくと、キム・ファラン君は札の内容を指して、「合っていますか」とK教諭に尋ねた。K教諭はアクセルペダルを踏んで校門の中に入っていったが、動画で暴言などは確認できなかった。

 キム・ファラン君は本紙の電話取材に「動画を撮影した時、教師が車の方に呼んだので行ってみたところ、少し窓を下げて『いい加減にしろ』と言った」「『何のことですか』と聞くと、『法的に責任を問われるぞ』と言われた」と主張した。本紙は仁憲高校側の見解を聞くため連絡したが、同校では「表明する見解はない」と答えた。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする