中3自殺、いじめ疑い生徒聴取できず 市教委「理由答えられない」
岐阜新聞Web 2019/12/21(土) 7:32配信
岐阜市の市立中学校3年の男子生徒(14)が自宅にいじめを示唆するメモを残し自殺したとみられる問題で、いじめに関する調査を進めてきた第三者組織の市教育委員会いじめ問題対策委員会が、いじめたとみられる一部の同級生への聞き取りができていなかったことが20日、関係者への取材で分かった。調査報告書を23日に市教委に答申し公表する予定だが、いじめ問題の当事者への聞き取りが十分とは言えないまま、調査は終了となった。
関係者によると、聞き取りができなかったのは、男子生徒を学校のトイレで土下座させたとみられる同級生。対策委は8月下旬〜9月上旬に53人、11月に追加で4人の計57人の生徒から聞き取り調査を行った。調査対象は、原則保護者からの同意が得られた生徒としていた。
対策委はいじめの事実関係や原因究明、再発防止策を検討する組織。これまでの調査で、男子生徒はいじめを苦に自殺したと断定、いじめ行為は約30件あったと認定した。
いじめたとみられる一部の同級生への聞き取りができていなかったことについて、市教委は「答えられない」としている。