体罰常習で停職6カ月 和歌山市立小の教諭
紀伊民報 2020/2/8(土) 16:35配信
和歌山県教育委員会は7日、昨年4月から12月まで、複数の児童に体罰を繰り返していたとして、和歌山市立新南小学校の男性教諭(46)を停職6カ月の懲戒処分にした。被害児童は、担任している6年生の学級(37人)の半数程度。みぞおちに両足で乗ったり、ほうきでたたいたりという体罰もあった。
県教委によると、12月23日の授業中、指導に従わなかった男子児童(12)に近寄ったところ、床にあおむけに倒れたため、みぞおち付近に両足で乗ったり、腰や足を複数回蹴ったりした。その後、校門付近まで連れ出し「帰れ、明日も来るな」と言って帰した。けがはなかったが、早い帰宅を不審に思った両親が児童に聞いて発覚した。この児童はこれまでも、平手や拳で頭や体をたたく▽すねを何度も蹴る▽青あざができるほど二の腕を強くつねる―などの体罰を受け、教諭の爪が当たって出血したこともあったという。
発覚後、学校が6年生の児童全員にアンケートし、校長や教頭が家庭訪問したところ、教諭は4月以降、複数の児童に対し、こめかみを両手の拳で押さえつけて強く回す、指を弾いておでこに強く当てる、ほうきの柄で足をたたくなど継続的に体罰していたことが分かった。
体罰を繰り返した理由について教諭は「クラスをまとめたいという気持ちが強過ぎた」と話しているという。
県教委は、長期間、事実を把握できず、体罰を防ぐなどの指導監督が不十分だったとして、校長(54)に対しても戒告の懲戒処分にした。