神戸教諭いじめ 調査委「筆舌に尽くしがたい」 前校長関与も125件を認定

神戸教諭いじめ 調査委「筆舌に尽くしがたい」 前校長関与も125件を認定
産経新聞 2020/2/21(金) 14:22配信

 神戸市立東須磨小で教諭4人が同僚をいじめていた問題で、弁護士3人による調査委員会は21日、市教育委員会に調査報告書を提出し、概要を公表した。主に被害に遭った男性教諭(25)や同僚らに対する計125項目の暴行・暴言などをハラスメント行為と認定、前校長による暴言2件もこれに含めた。市教委はこれを受け、月内にも関係者を懲戒処分する方針。

 報告書によると、被害教諭は平成29年4月に同小に着任し、同年夏頃から30〜40代の男女4人の教諭から日常的にいじめを受けるようになった。このうち30代の男性教諭による行為が最も多く、被害教諭1人に対するものだけで78件に及んだ。報告書は被害教諭の置かれた当時の状況について「筆舌に尽くしがたい苦しみをこうむり、死まで考えざるを得ない状況になった」と記載している。

 いじめ行為の原因としては「加害教諭らの個人的資質によるところが大きい」と指摘しつつ、歴代校長らの対応にも問題があったと非難。特に30年度の前校長については、被害教諭が懇親会の欠席を伝えると「俺を敵に回すのか」とすごむなど自身もハラスメントを行っており、問題を相談できる環境ではなかったとした。

 また後任の現校長も、加害教諭らに漫然と口頭で注意し、被害教諭が逆恨みされる結果を招くなど「対応に大きな不備があった」と指弾。「加害教諭らをコントロールできず、ハラスメントを助長した」とした。

 記者会見した調査委の渡辺徹弁護士は「学校という閉鎖的な空間で、環境を是正する力が圧倒的に弱かった」と話した。

 市教委によると、被害教諭は体調を崩し、昨年9月から欠勤。翌10月に調査委が発足し、関係者からのヒアリングを進めていた。

—-

神戸教諭いじめ 養生テープで拘束、足に消臭スプレー、ポチと呼ぶ…調査委認定
産経新聞 2020/2/21(金) 16:11配信

 神戸市立東須磨小で教諭4人が同僚をいじめていた問題で、事実関係や組織的な背景について調べていた弁護士3人による調査委員会が21日、市教育委員会に調査報告書を提出した。調査委員会が認定した被害教諭に対する主な加害行為は次の通り。

 ・「激辛カレーの会」を2回開き、目にこすりつけて、無理に食べさせた。胸の地肌にもカレーを塗りつけ、洗い流していた被害教諭の胸に直接掃除機をあてて吸い込んだ

 ・職員室で日常的に輪ゴムを飛ばし、当てる

 ・教室内で、養生テープで拘束して放置

 ・「(ヘア)ワックスをつけていちびるな」と髪を引っ張る

 ・足が臭いといって靴下を脱がせ、消臭スプレーをかける

 ・更衣室のロッカーに大量のドッジボールを入れる

 ・ふくらはぎにテープをはりつけてはがし、すね毛を抜く

 ・プール清掃の際に2人がかりで被害教諭の手足を持ち、プールにほうり込む

 ・プロレス技をかける

 ・かばんに氷を入れる、机にごみを置く

 ・車の上に乗る、蹴る、車内に故意に飲み物をこぼす

 ・大量の菓子を口に突っ込んだり、コーヒーを粉のまま飲ませる

 ・「ポチ」「うんこ」「ごみ」などと呼ぶ

 ・女性教員に性的な内容を含むメッセージをLINEで送らせる

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする