懲戒免職になった東須磨小学校の男性教諭がしでかした伏字にされたセクハラ行為 〈週刊朝日〉
AERA dot. 2020/3/8(日) 18:17配信
神戸市立東須磨小学校の教員間で起こった暴行・暴言問題で、市教育委員会は加害教員4人のうち、蔀俊(しとみしゅん)教諭(34)と柴田祐介教諭(34)を懲戒免職、女性教諭(45)を停職3カ月、男性教諭(37)を減給10分の1(3カ月)とした。同校の前校長(55)は停職3か月となった。
弁護士らで構成された外部調査委員会の報告書では、20代教員の男女4人に対するハラスメント行為は計125項目に上ったと認定。
懲戒免職処分となった2人の男性教諭の蔀教諭は、被害教員に激辛カレーを無理やり食べさせるなど認定行為が89項目と突出していた。次いで34項目が認定された柴田教諭は、女性教員への悪質なセクハラを続けていたことが問題視された。
13項目が認定された女性教諭は、体罰と受け取れる児童への指導も行っていた。もう1人の男性教諭の認定行為は7項目だが、被害教員に報復するような言動をしたことなどが問題視された。
管理監督者では、パワハラ2項目が認定され、威圧的な態度で教員に接していた前校長が停職3カ月となった。
「2人が懲戒免職となったのは、認められたいじめ行為が多数あることが一番。それと報告書ではプライバシーの問題で伏せ字になり、詳細が明らかにされなかったセクハラ行為があったこと。神戸市ではセクハラ行為については、以前から厳しい姿勢をとっていることもあり、懲戒免職処分とした」(神戸市幹部)
外部委員会の調査報告書をチェックすると、以下のような「*」で伏せ字となっている個所が複数ある。
<居酒屋「***」で、被害教員とその交際相手であるZ教員の前で「お前の彼女*****」、「******おまえの彼女と******」「どうせお前じゃ彼女に**されて終わるわ」「お前の彼女*****」と言った>
<被害教員及びZ教員に対し、********を撮影した写真を送信すると言った>
そこには性的な内容の言葉やセクハラとなるようなものが含まれていたという。
「懲戒処分となった柴田教諭は被害教員やその交際相手の女性にわいせつな言葉を発した。また被害教員に強制して、交際相手に性的なメッセージを携帯電話で送信させるなどその点が処分にあたって重視された」(前出・神戸市幹部)
懲戒解雇された柴田教諭の1人は東須磨小学校の保護者と子供たち以下のコメントを出した。
保護者に向けては<このたび私の不祥事のより、たくさんの方々にご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。(中略)今回、私のしたことは社会人としてあまりにも幼稚で軽率であり、被害に遭われた先生方の気持ちをまったく考えない行動。子供たち「相手の気持ちを考える」ということを教える立場にありながら、被害に遭われた方の気持ちを考えることができず、たくさんの方を傷つけてしまった>
子どもたちには<私は絶対にやってはいけない間違いをしてしまいました。そのため急に担任が変わったり、いろいろな混乱を与えることになってしまい、本当にごめんなさい。(中略)私は、自分がしたことによって、今まさにこのようなことになっています。もし最後に私から言えることがあるとすれば「先生のような大人にならないで」>
懲戒免職となったは蔀教諭はハラスメントの認定件数が89件と突出していたが、謝罪のコメントは出さなかった。
「車に乗ったりする行為は器物損壊、激辛カレーは傷害など刑事事件にとされても言い訳ができない行為。責任は重大です。兵庫県警は懲戒免職となった男性教諭らの書類送検に向けて詰めの捜査をしています」(前出・神戸市幹部)
処分を受けて、東須磨小学校では保護者説明会があった。出席した保護者の1人がこう話す。
「報告書をみて、こんなとんでもない人が先生として子供たちを教えていたのか思うと、腹立たしい。蔀教諭は懲戒免職されても謝罪もしない。これで教育者といえるのか? こういう先生をここまでになるまで放置していた神戸市も大問題です」
(今西憲之)
※週刊朝日オンライン限定記事