いじめ加害教諭4人を書類送検、起訴求めない「寛大処分」意見付く 兵庫県警

いじめ加害教諭4人を書類送検、起訴求めない「寛大処分」意見付く 兵庫県警
産経新聞 2020/3/11(水) 16:30配信

 神戸市立東須磨小で教諭4人が同僚をいじめていた問題で、兵庫県警は11日、強要と暴行の疑いで、加害側の4人を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。4人はすでに神戸市教委から懲戒処分を受け、いじめへの関与が強いとされた男性2人は懲戒免職となっている。

 捜査関係者によると、書類送検されたのは、蔀(しとみ)俊元教諭(34)=懲戒免職▽柴田祐介元教諭(34)=同▽女性教諭(45)▽男性教諭(37)。4人はいずれも容疑を認めており、県警は逃走や証拠隠滅の恐れがないとして、任意で事情を聴取した。その結果、被害教諭が厳罰を求めていないことも考慮、検察側に起訴を求めない「寛大処分」の意見を付けた。

 4人の書類送検容疑は平成30年9月、東須磨小の家庭科室で、同僚の男性教諭=当時(23)=に無理やり激辛カレーを食べさせたほか、昨年6月に被害教諭の尻を足で蹴ったり、コピー紙の芯でたたいたりした、などとしている。被害教諭は尻が腫れるなどのけがをした。

 被害教諭は体調を崩して昨年9月から欠勤。翌10月中旬、代理人弁護士が暴行罪で兵庫県警に被害届を提出していた。

 外部の弁護士3人による神戸市教委の調査委員会は今年2月、4人による120項目を超える暴言・暴行などをハラスメント行為と認定。いじめの原因について「加害教諭らの個人的資質に加え、ハラスメントを容認、助長する空気が学校内にあった」とする報告書を公表した。

 これを受け市教委は、ハラスメントの関与件数が最多の78件に及んだ蔀元教諭と27件の柴田元教諭の2人を免職、女性教諭を停職、男性教諭を減給の懲戒処分とし、歴代の校長3人も停職や減給などの処分としていた。

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