いじめ訴えた小学女児が自殺未遂 母親が元校長を提訴「侮辱受けた」 下関簡裁

いじめ訴えた小学女児が自殺未遂 母親が元校長を提訴「侮辱受けた」 下関簡裁
毎日新聞 2020/5/2(土) 14:30配信

 女児がいじめを訴えて自殺未遂をした山口県下関市立小の問題を巡り、いじめを訴えていた女児の母親が、元校長に侮辱を受けて精神的な損害を受けたとして、110万円の損害賠償を求める訴訟を下関簡裁に起こした。提訴は3月19日付。

 訴状などによると、元校長は在任中の2019年11月ごろ、女児の母親について他の保護者に「自分の子供がいじめられてもいないのに、いじめられたと子供にうそを言わせている」などと発言し、母親を侮辱したという。また10月ごろ、女児は「足をかけられて転倒させられる」「悪口を言われる」などのいじめを受けたと訴えていたが、学校側はいじめを認めず放置し、後に保護者が遺書の存在を発見、報告しても調査しなかったとしている。

 元校長側は「その都度相手の子供に注意して教え、指導している」「遺書は学校も市の教育委員会も見ていない」などと主張し、侮辱の不法行為もなかったとして請求棄却を求める答弁書を出した。代理人弁護士は取材に「コメントする立場にない」と話している。

 保護者や市教委によると、女児は19年10月、校内で転倒し「複数の男子に足をかけられて転んだ」と訴え、以降学校を休んで「学校に行くなら死にたい」と漏らすようになった。女児は19年12月に自宅で自殺を図ろうとし、学校はいじめの「重大事態」と認定した。【坂野日向子】

 ◇いじめなどの相談窓口

・24時間子供SOSダイヤル=0120・0・78310(なやみ言おう)、年中無休、24時間

・児童相談所全国共通ダイヤル=189(いち早く)、年中無休、24時間

・子どもの人権110番=0120・007・110、平日午前8時半〜午後5時15分

・チャイルドライン=0120・99・7777、毎日午後4〜9時(18歳まで)

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