体罰審議に外部有識者 熊本市教委、初会合で6件認定
熊本日日新聞 2020/5/28(木) 21:07配信
熊本市教育委員会が2020年度に新設した外部有識者らによる「体罰等審議会」が28日、初会合を開き、19年度に相談があった事案のうち、6件を教員による体罰や暴言などと認定した。市教委によると、これまでは市教委内部で審議しており、体罰の認定や再発防止策を議論する第三者機関は全国的にも珍しいという。
この日は、一新小などの保護者からの相談計7件を審議。教諭延べ3人による体罰4件、暴言1件、不適切行為1件を認定した。体罰としては「保護者のサインを自分で書いた児童のノートを床にたたきつけ、肩を押して転倒させた」「児童全員を正座させ、『おまえたちは俺より上か下か』と発言した」などがあった。
教員の処分は今後、市教委が判断。懲戒処分する場合は改めて詳細を公表する。
審議会は、事実認定の客観性や中立性を確保しようと市教委が独自に設置。委員は弁護士や医師、中学校長ら5人。会長に互選された白石陽一・熊本大教職大学院准教授は「加害者の更生や再発防止の視点も含め有意義な議論をしたい」と述べた。今後、最低2カ月に1回、会合を開く。(堀江利雅)