寮費など200万円流用、県立高の事務職員を懲戒免職

寮費など200万円流用、県立高の事務職員を懲戒免職
読売新聞オンライン 2020/6/27(土) 12:13配信

 島根県教育委員会は26日、県立横田高校で寮費など計約200万円を使い込んだとして、同校事務職員の主任の男(52)を懲戒免職処分とした。被害額は全額弁済されており、県教委は刑事告訴はしない方針。

 県教委によると、主任は寮費や給食費の会計を担当。2019年6月、寮費を管理する銀行口座から校長らの許可を得ずに120万円を引き出し、私的に流用した。給食用の食材業者への支払い代金など計約80万円も使い込んでいた。事務長が管理する印鑑を許可なく使っていたという。

 同校に食材業者から未納代金の問い合わせがあり、今月3日に発覚。主任は県教委の調査に「大変申し訳ないことをした」と認めたという。県教委は私的流用の使途について、「把握しているが、個人のプライバシーにかかわる」として、明らかにしなかった。

 一方、校長は年2回必要だった出納簿などの点検を1回で済ませ、点検の際も不正出金を確認できていなかった。また主任が19年度の決算報告を提出していなかったため、監査も未実施だった。県教委は管理がずさんだったとして、事務長を戒告の懲戒処分、校長を文書訓告とした。

 県教委の錦織秀・総務課長は「県政に対する信頼を失墜させるもので、極めて遺憾だ」と陳謝。全県立学校に寮費の会計管理などを徹底するよう通知した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする