セクハラ被害、中高校生で減少も小学生増加 体罰は3件 千葉市立全校調査
千葉日報オンライン 2020/7/16(木) 11:33配信
千葉市教委は15日、全市立学校の児童生徒を対象にした昨年度の体罰とセクハラに関する調査結果を発表した。教員からの体罰は小中学校で3件(前年度比1件減)あり、セクハラ被害を訴えた児童生徒は全市立学校で67人(同12人減)だった。セクハラ被害は中高校生で減少したが、小学生が増加。市教委は「教諭が無意識に触ることを児童がセクハラと感じることが増えている」と分析した。
市教委によると、調査は2013年度から実施。小・中・高・特別支援学校計171校の児童生徒約7万2千人が対象で、無記名でも可としてアンケート方式で行った。今回は回収作業から担任を外し、各校の管理職が教室を回ってアンケートを集めた。市教委への郵送でも受け付けた。回答率は83・5%。
体罰は小学校で1件、中学校で2件あった。小学校の30代男性教諭は授業中、男子児童を移動させようとして腕を引っ張り転倒させたとして、文書訓告を受けた。中学校の40代男性教諭は男子生徒を廊下に長時間立たせたとして厳重注意、30代男性教諭は部活動中にミスをした男子生徒の肩を突くなどしたとして文書訓告を受けた。
市内中学校では、男子生徒の首近くにカッターナイフを突き付けたとして、男性教諭が停職を受けた問題もあったが、今回の調査には含まれていない。
セクハラ被害は「先生がじろじろ見る」「『女だから子どもを産むんだよね』と言われた」「あいさつがてら肩を触られた」などで、小学校が24人(前年度比7人増)、中学校が41人(同12人減)、高校生が1人(同8人減)、特別支援学校生1人(同1人増)。今回の調査でセクハラによる懲戒処分に該当するケースはなかったという。
市教委は併せて教職員対象の調査も行い、同僚らからセクハラを受けたと回答したのは29人だった。
市教委は「体罰とセクハラの防止へ研修に取り組む」としている。