出張旅費100万円を自宅に持ち帰り 県教委、事務職員ら処分
徳島新聞 2020/8/28(金) 12:01配信
徳島県教委は27日、学校の出張旅費約100万円を自宅に持ち帰り、予算執行業務に支障を生じさせたとして、県内公立小学校の男性事務職員(25)を戒告処分にした。同校の男性校長(60)も適正な事務執行体制を確立できていないなどとし、同様の処分とした。
県教委によると、男性職員は教職員が立て替えた旅費を支給する業務を担当。手続き作業が遅れて支給が滞り始めたため、その発覚を免れようと学校の銀行口座に県教委から振り込まれた旅費を引き出し、支給したように装う不適正な行為を繰り返していた。昨年7月から今年6月までに引き出された旅費は総額約100万円で、封筒に入れて自宅に保管していた。
別の職員が6月、旅費の支給遅れを市町村教委に連絡して発覚。男性職員による旅費の横領や流用は確認されず、旅費は教職員に支給された。
校長は、学校の通帳を男性職員1人に管理させるなど適正な事務執行に向けた体制づくりを怠っていた。6月までに教職員から複数回にわたり「旅費が支給されない」と相談を受けたにもかかわらず、速やかに調査、確認を行わなかった。
県教委教職員課の課長は「不適正な事務処理の防止に向けて、確実な点検の実施など学校組織としての管理体制を徹底する」とコメントした。