負傷後も顧問指示で部活参加し後遺症、市が元女子生徒に400万円支払いで和解へ
京都新聞 2020/9/15(火) 19:42配信
けがをしているのに部活動の顧問の指示で練習に参加して手指を骨折し後遺症を負ったとして、京都市立高の元生徒の女性が市に損害賠償を求めた訴訟について、市が400万円を支払って和解する見通しであることが15日までに分かった。23日開会の9月市議会に関連議案を提案する。
市教育委員会によると、女性は市立高のソフトボール部員だった2015年6月、練習で男性顧問のノックを捕球する際に左手小指を骨折。小指の可動域が狭まり、しびれなどが生じるようになった。骨折の前から左手指を負傷しており、医療機関で捻挫の診断を受けて顧問も負傷状況を把握していたという。
女性は17年7月、市に対して約1250万円の損害賠償を求め、京都地裁に提訴。地裁は19年10月に「生徒は顧問の指示に従うべきとの考えが働きがちで、教員は体調などに配慮した適切な指導を行うべき義務がある」として約580万円の支払いを命じた。同年11月、両者は大阪高裁に控訴していた。