いまも重要な資料は開示されず… いじめ受け自殺した中1女子の母親が訴え
関西テレビ 2020/10/20(火) 19:40配信
奈良県で7年前、いじめを受けその後自ら命を絶った女子中学生がいます。
遺族が市などを相手取り起こした裁判が、20日に全ての審理を終え、遺族が思いを語りました。
【自殺した女子生徒の母親】
「娘の苦しい状態を多くの教師が知っているにも関わらず、放置しました。私ら遺族にというより、まず娘に謝罪してほしい」
7年前、橿原市で当時中学1年の女子生徒が自殺した問題で同級生から仲間外れなどのいじめがあったうえ、学校側が対応を怠ったとして遺族は橿原市や同級生らに約9700万円の損害賠償を求める裁判を起こしました。
橿原市はこれまでの裁判で「自殺の兆候はなかった」としています。
20日、女子生徒の母親が「学校は救える命を救わなかった責任を重く受け止めてほしい」と意見を述べ審理は終了しました。
訴えから約5年半。
判決は来年3月に言い渡される予定ですが…
【自殺した女子生徒の母親】
「(自殺の)直後の生徒からの聞き取りメモであったり、重要な資料など、見せていただきたいものは出していただけない」
遺族には、いまだにいじめの実態を調査するため、市が教師らに行ったアンケート結果などがほぼ開示されておらず、不服申し立てを受けた市の審査会も、4年以上審議していますが、結論を出していません。
橿原市は「資料が膨大で、個人情報の明かせない部分などを慎重に精査している」と説明しています。