転落死から1年半 第三者委設置(熊本県)

転落死から1年半 第三者委設置(熊本県)
11/9(月) 19:34配信
KKT熊本県民テレビ

去年4月、熊本市内に住む当時中学1年の生徒がマンションから飛び降り死亡したことを受けて第三者委員会が設置された。息子が亡くなって1年半以上…。両親が心境を語った。

母親
「第三者委員会が設置される日を待ち望んできたので、もうやっとという思い」

夫婦でインタビューに応じたのは自宅マンションから飛び降り死亡した男子生徒の両親。

ノートに大きく書かれた「死」という文字。その文字も、いくつもの「死」という漢字で書かれている。別のページには繰り返し書かれた「呪い」の文字。これは男子生徒が亡くなる約1か月前、小学6年の3月に書き残していたノートだ。

もともと両親は小学6年時の担任に暴言や体罰などの問題行動があるとして複数の保護者とともに熊本市教育委員会に対応を求める嘆願書を提出していた。
その1か月後、生徒は亡くなった。

生徒の死亡後、教育委員会は教諭の体罰など複数の子どもに対する問題行動を認めている。しかし、両親に報告したのは今年3月…

そして…死亡してから1年半が経った9日、ようやく両親が求め続けていた第三者委員会が設置された。

母親
「基本調査報告書が出来上がるまでもずいぶん時間がかかって、今度詳細調査に移行するということで、それまでもずいぶん時間がかかって、こんなに時間がかかるとは思わなかった」
「子どもを亡くしたという悲しみだけでなくて教育委員会に対するいら立ちみたいなものをずっと抱えて来た」

父親
「今回の調査を通じて原因が何だったのかやっぱりふたをしたままでは私たちも先に進めないので、つまびらかにして頂いて…という思い」

これほどまでに時間がかかったことについて教育委員会は「委員会設置に議会の承認も必要だったが体罰等の担当課と連携がうまくいっていなかった」と話している。
第三者委員会の奥博司委員長は「調査の中で教育委員会の対応も問題だったと分かれば調べる」としている。

 男性教諭をめぐっては昨年3月、体罰などを繰り返しているとして、男子生徒の親を含む保護者らのグループが処分や再発防止を求める嘆願書を市教育委員会に提出。その約1カ月後、男子生徒は市内の自宅マンションから飛び降り自殺した。市教委教職員課は同7月までに、教諭による児童に対する体罰3件、暴言3件、不適切指導14件などを事実と確認。胸ぐらをつかむ体罰や、複数の児童が教諭の指導により登校を渋ったり休みがちになったりしたこと、インフルエンザにかかった児童を演奏会に参加させたことなどが含まれていた。

 2019年4月に熊本市立中1年の男子生徒(当時13歳)が飛び降り自殺し、同市教育委員会が30日、第三者委員会を設置して事実関係などを調べる方針を示した。同日、両親に提出された市教委の基本調査報告書には自殺の原因についての記載が一切なかった。両親は「市立小6年時の担任の不適切指導が関連している」として詳しい調査を求めている。
 生徒は、入学直後の19年4月18日に命を絶った。両親によると、生徒は小6時に担任の男性教諭から同級生が体罰や暴言を受けたことに心を痛め「先生がうざい」と漏らしていた。命を絶つ約1カ月前には、小学校内で生徒のノートに「死」と書いてあるのを別の教諭が見つけたが、両親に報告しなかった。
 市教委は、男性教諭が同小に赴任した14年以降、児童を注意する際に胸ぐらをつかんだり、「バカ」「アホ」と暴言を吐いたりするなど39項目の不適切行為があったことを認めた。両親は自殺との関連を調べるよう市教委に求めていた。

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