大分・中1いじめ 再調査委が校長の改ざん認める 「公文書の適切管理を」
毎日新聞 2020/12/26(土) 17:00配信
2017年に大分市立中1年だった女子生徒がいじめを受けて自殺を図った問題で、大分市は25日、再調査委員会の調査結果を公表した。再調査委は、毎日新聞が指摘していた校長(当時)による公文書の改ざんを認め、市教委と学校に文書の適切な管理と再発防止を求めた。
この問題を巡っては、女子生徒の母親が20年3月、いじめの実態を知りたいとして、17年度分のいじめに関する公文書を市教委に情報公開請求。市教委に提出を求められた校長が、17年度の「『いじめ問題に関する調査』実施要領」が見つからなかったとして、「16年度」分を「17年度」分に書き換えて提出していたことが毎日新聞の取材で判明していた。
報道を受けて再調査委は再度、調査を実施したところ、校長が事実を認めた。再調査委は文書の改ざんを公式に認めた上で「公文書について安易に考えて改ざんを行ったことは、公文書への信用性を害する」と指摘。「保護者への信頼を損なうもので、極めて問題だ」と批判した。
再調査委の報告書や生徒の訴えによると、生徒は17年5月ごろから同級生に「ダニ」「ゴキブリ」と言われるなどして同8月に自殺を図り不登校になった。【石井尚】