混乱の旭川医大で教授らの”反乱” 学長は身を引いて…辞職求める署名活動広がる
北海道ニュースUHB 2021/2/11(木) 19:45配信
学内で混乱が続く旭川医科大学では、学長の辞職を求める署名活動が行われるなど異例の事態が続いています。
このままでは地域の信頼を失いかねない。
現役の教授らが声を上げ始めています。
旭川医科大学 長谷部 直幸 教授:「今立ち上がらずしていつ声を上げるのか、というところまで来てしまった。一般市民からも、正当な評価を受けられない状況になってしまった」
旭川医大の教授など22人が立ち上げた吉田晃敏学長の辞職などを求める学内の署名活動。
長谷部直幸教授も発起人の1人。
混乱を収束させるには、学長が身を引くべきと訴えます。
コロナ患者の受け入れをめぐり、学長と対立した古川博之前病院長の突然の解任。
そして、2月には40代の男性准教授らが学内でパワハラを受け、休職に追い込まれたとして提訴しました。
長谷部教授らは、学長の在任期間が異例の14年に及んでいるとしたうえで、「大学を私物化し、ガバナンス機能を破たんさせた」と主張。
教職員が、力を合わせて医大を立て直す必要があると訴えます。
40代の現役医師も、署名を決意しました。
40代の現役医師:「吉田学長の目に触れることは覚悟してるが、我々も逃げているわけにはいかない」
旭川医大の教授らが学内で始めた吉田学長の辞職などを求める署名活動。
署名した現役医師は、今の大学運営に息苦しさを感じています。
40代の現役医師:「我々からすると生活もかかっているので、辞めさせられるのは怖いのもある。隠し事のない、きれいな運営体制を築いてほしい。また、地域の皆様に還元し、地域医療を支える基盤を強くしていきたい」
署名活動は、学外でも…。
1976年、旭川医大の初代助教授として教壇に立った水元俊裕医師(81)です。
署名は7000人分を超えました。
水元 俊裕 医師:「医療関係者も病院によっては、こぞって何十人と署名してくれた。眼科の先生からの署名も全国から多い」
学内で議論できる、風通しのいい大学に生まれ変わってほしいと訴えます。
現役の教授として署名活動を続ける長谷部さんは、地域医療のとりでとして、市民からの信頼を取り戻したいと考えています。
旭川医大 長谷部 直幸 教授:「市民に対して(医大は)正常化した中で正しい対応を認め直していただけるようにやっていかないといけない」
長谷部教授らは、大学職員の約半数1000人の署名を、学長や学長選考会議に提出する予定です。