生徒側は職員の厳罰望まず…「貯金して」と渡されたバイト代120万円着服

生徒側は職員の厳罰望まず…「貯金して」と渡されたバイト代120万円着服
読売新聞オンライン 2021/2/13(土) 6:46配信

 滋賀県守山市の児童養護施設「守山学園」は12日、入所している高校3年生2人がアルバイトでためていた現金計120万円を、20歳代の男性職員が着服したと発表した。職員は全額を弁済し、5日に依願退職した。

 同園の谷村太施設長は「普段の仕事ぶりから、子どもと信頼関係ができていると思い、現金の管理を任せていた。申し訳ない」と謝罪した。

 発表によると、職員は昨年9月以降、生徒2人から預かっていた金融機関の通帳を使い、複数回に分けて計120万円を引き出していた。2人は約1年前から、飲食店や運送業のアルバイト代を「貯金してほしい」と職員に渡しており、卒業後の生活費に充てる予定だったという。

 今年1月中旬、園内の金庫に保管されていた2人の通帳がなくなっているのを別の職員が発見。内部調査で男性職員が「借金返済のために着服した」と認めた。同園は「生徒が厳罰を望んでいない」として警察に被害届は出していない。

 同園は社会福祉法人「ひかり会」が運営する児童養護施設で、親がいなかったり、児童虐待を受けたりした子ども約30人が入所している。同園は再発防止に向け、職員の指導や研修を徹底する。

 滋賀県守山市の児童養護施設「守山学園」は12日、20代男性職員が入所する生徒2人から預かっていた現金や通帳から計120万円を着服していたと発表した。
 同園によると、1月28日、高校生2人の口座から不審な出金があったことが発覚。調査の結果、2人を担当する男性職員が、生徒たちが貯金のため手渡したアルバイト代を着服したほか、昨秋から1月中旬にかけ無断で複数回、口座から現金を引き出していたことを認めた。男性職員は全額返金し、依願退職したという。
 谷村太施設長は「研修を早期に実施し、再発防止に努めたい」と話した。

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