教頭、女性職員に「帰りましたか」「かわいい」とメール…懲戒処分後も同じ学校に
読売新聞オンライン 2021/5/21(金) 7:33配信
同僚の女性職員にセクハラをしたとして、福島県教育庁は20日、県南地区の小学校の男性教頭(47)を減給10分の1(3か月)の懲戒処分にした。「重大事案ではない」として、2人は異動させられないまま、ともに現在もこの学校に勤めている。
県教育庁によると、教頭は昨年9月上旬〜今年3月中旬、校内の印刷室や相談室で女性から仕事の相談を受けた際、女性の肩や腕を軽くたたいた。また、スマートフォンのメールで、当初は「無事に帰りましたか」といったメッセージを送っていたが、次第に「あなたはかわいい」など、業務とは無関係な内容を送るようになった。
女性は不快に感じながらも、「大事にしたくない」と校長には申告せず、同僚に相談していた。この同僚が3月15日に事情を校長に説明したことがきっかけになり、地元の教育委員会や県教育庁が聞き取り調査を始め、セクハラの実態が明らかになった。
県教育庁のセクハラ防止の指針では、該当項目に「必要なく体に触れる」と記されている。教頭は「指針は把握していたが、女性を励ますためにやってしまった」と釈明したという。
現在、教頭と女性は同じ学校で利用する部屋を分けるなどして働いており、県教育庁は「年度内の異動は検討していない」としている。
県内では4月にも、中学校の男性教頭がセクハラで懲戒処分を受けた。県教育庁の担当者は「保護者や生徒の信頼を裏切りおわびする。専用の相談窓口などで対応したい」と話している。