刑事告訴中止を働き掛け 元教授「最後のお願い」 近大経費不正

刑事告訴中止を働き掛け 元教授「最後のお願い」 近大経費不正
時事通信 2021/6/28(月) 14:32配信

 近畿大医学部法医学教室の経費を不正受給したとして、大阪府警に逮捕された元主任教授巽信二容疑者(66)=大阪市天王寺区、懲戒解雇=が、近大側に刑事告訴の中止を働き掛けていたことが28日、関係者などへの取材で分かった。
 
 関係者などによると、巽容疑者は逮捕の約1カ月前、大学関係者に文書を送付。その中で「最後のお願い」として「刑事告訴ストップにご尽力お願い申し上げます」などと求めた。自身の再雇用が頓挫するなど、経済的な苦境をうかがわせるような内容も記載。告訴が中止されれば、大学を相手取って大阪地裁に起こした懲戒解雇処分の無効確認訴訟を取り下げるとしていた。

 不正受給疑惑は巽容疑者の3月末での定年退職を前にした経理書類の確認作業の中で浮上。近大は3月30日付で同容疑者を懲戒解雇し、その後、府警に刑事告訴した。 

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする