児童クラブで暴言、元校長が辞意 運営法人が豊田市に改善報告
毎日新聞 2021/11/15(月) 17:07配信
愛知県豊田市立小の放課後児童クラブで、責任者を務める元市立小校長の70代男性が、児童に威圧的な発言を繰り返すなどした問題に関し、クラブ運営を市から受託する社会福祉法人「大和社会福祉事業振興会」(同県小牧市)が15日までに、原因調査の結果と改善策をまとめた報告書を豊田市に提出した。豊田市の「行き過ぎ」という指摘で担当を外されて休職中の元校長は、法人の調査に、「指導の思いが強くなり、大声を出してしまった」などと釈明しており、辞職の意向という。
同法人によると、元校長は言動面での指導の行き過ぎを認めているほか、運動を控える必要のある炎天下の屋外で遊ばせ、児童に熱中症の疑いが生じた点については、「屋内だと子どものストレスになると思った。強制したつもりはない」などと説明したという。
また、この問題では、4月から苦情を受けていた市が法人側を繰り返し指導したが、10月まで改善されなかった。報告書では、改善が遅れた要因として、法人側の子どもの人権への配慮の欠如や法人本部の指導監督の不備などを挙げた。改善策としては、本部事務局員が週1回以上クラブの運営状況を確認するほか、クラブ責任者が対象の研修の新設、熱中症対策のマニュアル整備も盛り込んだ。
報告を受けた市次世代育成課の宇佐美由紀課長は「児童と保護者にご迷惑をおかけして申し訳ない。法人と市で連携して改善を図り信頼回復に努めたい」と話した。【川瀬慎一朗】