科学教師、17歳生徒にワクチン接種したとして逮捕 アメリカ

科学教師、17歳生徒にワクチン接種したとして逮捕 アメリカ
BBC News 2022/1/6(木) 14:04配信

米ニューヨーク州でこのほど、正式な医療資格を持たない科学教師が、生徒1人に新型コロナウイルスワクチンを投与した疑いで逮捕された。警察が3日に発表した。

警察によると、ローラ・ルッソ容疑者(54)はワクチン接種を行う法的権限をもたず、少年(17)の両親の同意もないまま、自宅で少年にワクチンを接種したという。

ニューヨーク州ロングアイランドの高校で生物学を教えているルッソ容疑者は、2021年の大みそかに拘束された。有罪となれば禁錮4年が言い渡される可能性がある。

少年はワクチンの接種を望んでいたと報じられている。

ワクチン接種は、間違えると受けた人に危険が及ぶ。接種の際はまず、医師や免許を持った医療従事者がワクチンが偽造されたものでないか、期限が切れていないかを確認しなければならない。また、接種を受ける人に病歴の有無を尋ね、接種後は反応を観察する必要もある。

警察は、ルッソ容疑者が新型ウイルスワクチンとされるものをどのように入手したのかや、どの製薬会社のものなのかは不明だとしている。現在アメリカで18歳未満への使用が認められているのは米ファイザー/独ビオンテック製のみ。

■何があったのか

ルッソ容疑者が少年に接種する様子を捉えた動画では、容疑者が「あなたは大丈夫。そう願っている」と少年に言い聞かせているように見える。

少年は「はいどうぞ。自宅で打てるワクチンだ」と答えている。

当局によると、帰宅した少年から何があったのかを聞いた両親が、ナッソー郡警察に電話をかけたという。

「彼女(容疑者)はワクチンを手に入れていた。(中略)入手方法については今も調査中だ」と、ナッソー郡警察のパトリック・ライダー氏は説明した。

ルッソ容疑者が勤務していたヘリックス高校の管理責任者は声明で、当該教師を「捜査の結果が出るまで授業の担当から外し、配置転換した」と説明したと、BBCとアメリカで提携する米CBSニュースは報じている。

ルッソ容疑者は無許可で専門的行為を行った罪で訴追された。

1月21日に裁判の公判が予定されている。

(英語記事 US teacher arrested for vaccinating student)

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