霊長研の元教授を懲戒解雇相当 京大「4論文捏造」
産経新聞 2022/1/25(火) 20:28配信
京都大は25日、論文4本が捏造(ねつぞう)だったとして霊長類研究所(愛知県犬山市)のについて、懲戒解雇相当の処分としたと発表した。正高氏は令和2年3月に霊長研を定年退職したが、退職後5年以内は懲戒に当たる行為の責任を認定できるとの就業規則に基づいた。退職金は支給しない。
大学は正高氏に論文の撤回を勧告しているが、直接本人と連絡が取れない状態が続いており、論文は取り下げられていないという。
京大は昨年10月、平成26年〜令和元年の論文計4本について、実験を行った事実がなく捏造だったと公表。大学側は実験データの提供を求めたが正高氏は提出せず、聞き取りにも応じなかった。正高氏は京大の公表後、「データは霊長研に置いており、提出に応じていないというのは的外れだ」とのコメントを出し、京大側を批判していた。
京大は「このような事態が生じたことは誠に遺憾。全学をあげて再発防止に取り組むとともに、不適切な行為には厳正に対処する」とのコメントを出した。