高校ボクシング部 元顧問の懲戒処分取り消し命じる判決【長崎地裁】
KTNテレビ長崎 2022/2/24(木) 12:27配信
長崎県教育委員会から懲戒免職処分を受けた元教師の男性について、長崎地裁は男性の訴えを認め、県教育委員会に処分の取り消しを命じる判決を言い渡しました。
長崎県教育委員会によりますと、22日、長崎地裁で開かれた裁判で、2015年に懲戒免職処分を受けた元小浜高校のボクシング部顧問 林田耕二さんの処分を取り消す判決が言い渡されました。
林田 さんは部活動の指導中に生徒からパンチを受け、目を負傷して手術を受けたとして、公務災害認定を申請し、医療費約123万円を受給しました。
しかし、長崎県教育委員会は申請の内容は嘘だったとして、懲戒免職処分にしました。
長崎地裁は、判決で、ケガは部活動の指導中のもので懲戒免職処分は認められないとして、長崎県教育委員会に処分の取り消しを命じました。
長崎県教育委員会は今後の対応について「判決を踏まえ、検討中」としています。
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処分時の記事
部活動の指導中に負傷したとして虚偽の公務災害を申請し、地方公務員災害補償基金長崎県支部に約123万円を不正に支払わせたなどとして、長崎県教委は24日、県立小浜高校の男性教諭(53)を懲戒免職処分にした。同支部は24日、この教諭を詐欺容疑で県警に告訴した。
県教委によると、教諭は2013年7月28日、顧問を務める同校ボクシング部の指導中、顔にパンチを受けて右目を負傷したとして同支部に公務災害を申請。同支部は15年3月までの療養補償費として、教諭が受診した医療機関に約123万円を支払い、教諭は医療費の自己負担分(3割)の支払いを免れた。
昨年、情報提供を受けた県教委が部の生徒らに聞き取りをしたところ、13年7月28日には教諭が指導していなかったことが判明し、不正が発覚した。
また、県教委によると、教諭は勤務時間外の部活指導手当についても虚偽申請をして、12〜13年度に約17万円を不正受給していたという。教諭は、いずれについても不正はなかったと主張しているという。(小野太郎)