高等看護学院で「殴る」暴言や授業受けさせないパワハラ53件…”教員10人”処分 副学院長は停職6か月

高等看護学院で「殴る」暴言や授業受けさせないパワハラ53件…”教員10人”処分 副学院長は停職6か月
北海道ニュースUHB 2022/3/30(水) 6:10配信

 北海道南部の江差町にある北海道立江差高等看護学院で教員から生徒にパワーハラスメントがあった問題で、道は3月29日、加害教員11人のうち、10人を懲戒処分としました。

 1人は2018年3月に退職しているため、不問にしたとしています。

 懲戒処分となったのは、道立高等看護学院に勤務していた40代から60代の当時の教員の男女10人です。

 この問題は、道立江差高等看護学院と紋別高等看護学院で複数の教員が学生に対して、「ペンでぶっ刺すぞ」などの暴言を浴びせ、留年や退学に追い込まれた学生や保護者が、事実認定や被害救済を訴えているもので、第三者委員会が計53件のハラスメント行為を認定しています。

 29日付の懲戒処分で最も重い処分を受けたのは、副学院長だった女性(62)で、長期間にわたり複数の学生に対し「殴る」などの暴言や執拗な非難、威圧的行為などの多くのパワハラをし、学生に著しい精神的苦痛を与えたと認定し、停職6か月としました。

 北海道では懲戒免職に次ぐ処分で、パワーハラスメントに関する処分ではこれまでで最も重いということです。

 そのほか、45歳から62歳の男女9人の教員に対しては、1人が減給3か月、4人ずつが減給1か月と戒告としました。

 教員らは生徒に対し、暴言や始末書を何度も書き直させる、授業を受けさせないなどの行為を繰り返していたことが確認されています。

 被害生徒への謝罪は本人の希望を聞きながら対面や手紙などで行っていて、示談については、複数人から同意をもらっているということです。

 今後の対応について道保健福祉部は、相談体制の整備や教員の再教育に取り組み、学生が安心して学べる学校を目指すとしています。

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