妻刺殺の元大学准教授初公判 弁護側、心身喪失の状態だったとして無罪を主張
日テレNEWS 2022/5/13(金) 15:17配信
2020年、埼玉県庁前の歩道で妻を刺し殺したなどの罪に問われている元大学准教授の男の初公判が開かれ、弁護側は心身喪失の状態だったとして無罪を主張しました。
文教大学の元准教授浅野正被告は2020年、埼玉県庁前の歩道でさいたま少年鑑別所に勤める妻の法代さんの胸などを包丁で刺し殺害したなどの罪に問われています。
13日の初公判で浅野被告は「僕が妻を殺したのはまちがいありません」と起訴内容を認めた一方、「妻と二女は僕を精神的に追い詰めて自殺させようとしていた」と話し、弁護側は「家族や職場に対する妄想性障害の圧倒的な影響があり心神喪失で無罪」などと主張しました。
一方、検察側は「妄想性障害の影響はあったが被告には一定程度正常な精神機能が残っていて、自身の判断にも基づいた犯行だった」と主張しました。
16日午後6時ごろ、さいたま市浦和区高砂3丁目の埼玉県庁前路上で、さいたま少年鑑別所の職員浅野法代さん(53)が刃物で刺され、病院に運ばれたが死亡した。県警は殺人未遂の疑いで、現場にいた文教大人間科学部臨床心理学科の准教授で、法代さんの夫とみられる浅野正容疑者(51)を現行犯逮捕。容疑を殺人に切り替えて経緯を調べている。
捜査関係者によると、正容疑者は文教大キャンパスのある同県越谷市に住み、法代さんとは別居中だったと家族が説明している。大学のホームページによると、犯罪心理学などが専門で、犯罪被害者を支援する活動にも取り組んでいた。