和歌山の教職員スト 運営法人を静岡県など調査へ

和歌山の教職員スト 運営法人を静岡県など調査へ
産経新聞 2022/5/13(金) 18:14配信

和歌山県日高川町にある私立の和歌山南陵高校で、教職員が給与未払いなどを理由に授業を取りやめる異例のストライキをした問題で、静岡県が高校を運営する同県の学校法人「南陵学園」の調査に乗り出すことが13日、分かった。和歌山県も調査に参加し、会計状況を聞き取るなどして経営実態の把握を進める。

学校関係者によると、法人は教職員に今年4月分の給与を所定の4月28日に支払わず、労働基準監督署の是正勧告を受けた。教職員の再三の要求にも応じなかったため、校長を除く教職員約20人が5月11日にストを決行。生徒は、午前は自習、午後は部活などに取り組んだ。

法人が教職員や保護者向けの説明会を開催するとしたため、ストは中止して12日に授業を再開。ただ、当初13日に予定されていた教職員向け説明会は中止に。法人の小野和利理事長は12日付で報道機関に対し、「現時点では、個別の質問を頂きましても、回答は致しかねます」などと文書でコメントした。

これまでも同高校では、料金滞納でガスを一時止められたほか、修学旅行先を海外から和歌山県内に切り替えた際、差額を保護者に返還しないなどの問題が相次ぎ発覚。今年4月には、国から授業料負担の支援金を受ける一方、生徒から集めた授業料約2千万円を返還していないとして、和歌山県から文書指導も受けた。

調査では、ストまでの経緯や会計状況などについて法人関係者から聞き取り、必要に応じて関係書類の提出や報告も求める方針。静岡県の担当者は「適切な学校運営のため指導監督を徹底する」としている。

一方、法人が調査を受けることについて、教職員の一人は「これまでの不誠実な対応から『やっぱり』という感じ。保護者のためにも、引き続き説明を求めたい」と話した。

菊川南陵高校をめぐる補助金の不正流用疑惑で、不正を告発した校長が解雇されることがわかりました。
菊川南陵高校をめぐっては学園長ら夫妻が、学校運営のための補助金を夫妻が経営する会社に不正に流用したとして先月、後藤雅典校長が刑事告発していました。
後藤校長によりますときのう、学校の事務職員から「解雇通知を投函する」と電話があったということです。
学校関係者によりますと、18日に評議員会と理事会が開かれ、内部資料を持ち出すなどの行為により学校の信用を失墜させたとして、後藤校長の解雇が決議されたということです。

菊川南陵高(菊川市)の後藤雅典校長は11日、同校を運営する学校法人南陵学園(同)の理事長と学園長が静岡県の補助金約1900万円を不正に流用したとして、背任と補助金適正化法違反容疑の告発状を県警に提出した。
 関係者によると、2人は2017年、私立学校の運営などに関する県の補助金約1900万円を学園の口座から引き出し、2人が経営する焼津市の産業廃棄物処理会社の口座に振り込んだとされる。学園の理事会などの承認は得ていないという。後藤校長は取材に対し「学校を守るため、職員を代表して校長の私がやらなければならない」と話した。
 ■「確認した上で必要な対応」 県私学振興課
 県私学振興課によると、菊川南陵高には2017年度、人件費や教育研究費などに充てるための私立学校経常費補助金約9千万円を年4回に分けて支出し、12月には1930万円を入金した。毎年8〜11月に各校を訪ねて補助金の適切な執行を調査しているが、同校を調査した際に不正は確認できなかったという。同課は「告発状を確認した上で必要な対応をとる。所管庁として生徒に影響がないように学校管理者を指導する」と話した。

校内に産廃営業所 補助金流用告発の校長会見 静岡
@S[アットエス] by 静岡新聞SBS 2018/10/12(金) 8:21配信

 菊川南陵高(菊川市)を運営する学校法人南陵学園の理事長と学園長が県の補助金約1900万円を不正流用したとされる問題で、2人を背任容疑で県警に告発した後藤雅典校長が11日、静岡県庁で記者会見し、2人が経営する産業廃棄物処理会社(焼津市)が同校の事務室の一画に営業所を構えていることを明らかにした。
 後藤校長によると、2016年6月ごろに突然、事務室に机などが搬入され、産廃処理会社の職員が常勤するようになったという。同社ホームページでは「菊川営業所」の所在地が学校と同じ住所になっている。後藤校長は「学校法人を私物化する極めて異常な事態」と批判した。
 産廃処理会社は取材に「担当者が不在でコメントできない」、学園側も「理事長や学園長と連絡が取れない」とした。
 県私学振興課は「目的や活動内容など実態を把握した上で、学校運営に支障を来していれば何らかの対策を講じる」と話した。
 告発状によると、16年1月以降、計2億円超が学園の口座から引き出され、同社に貸し付けられていた。うち約2800万円は未返済という。2人は夫婦で、妻が理事長、夫が学園長を務める。

 ■朝から全校集会 学校関係者動揺
 菊川南陵高(菊川市河東)の後藤雅典校長が11日、運営する学校法人の学園長らを告発した。突然の出来事に同校は朝から全校集会を開いて生徒に状況を説明し、授業は中止。一方、複数の学校関係者は運営法人と現場の関係のゆがみを吐露した。
 関係者らによると、7年ほど前に前身の国際開洋学園が多額の負債を抱え、閉校が取りざたされた際、現学園長らは存続のために資金援助をし、運営を引き継いだという。学園長らは特にスポーツを通じた指導を強化し、一時は入学者が100人を超えるなど手腕に評価を得ていた。
 一方で、自身の会社の社員を校内で働かせるなどしていた。学校関係者は「混同では、と疑問を抱いていた」と言う。別の関係者は「教職員への指導が厳しく、短期間で辞めてしまう人も多かった」と話した。

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