看護学院の学生自殺、遺族「パワハラとの関係調査を」 北海道に要望
朝日新聞デジタル 2022/5/20(金) 20:00配信
北海道は20日、道立江差高等看護学院の学生だった2019年9月に自殺した男性の遺族から、教員によるパワーハラスメントとの関係の調査を求める要望があったと明らかにした。学院では昨年パワハラ問題が発覚し、多数の教員が懲戒処分されたが、その際の調査で男性へのパワハラは確認されなかった。道は遺族から話を聴き調査する。
遺族の代理人弁護士が16日付で文書を提出し、道が17日に受理した。道によると、遺族側はパワハラの内容の説明や第三者委員会による調査、男性に関し道が持つ全資料の開示を求めているという。
学院では昨春、複数の教員によるパワハラで休学や退学に追い込まれたとの訴えが出て、道の第三者委が調査。53件のパワハラが認定され、教員10人が停職や減給などの処分を受けた。
要望があった男性については、昨年の第三者委の調査時には遺族の申し出はなかったが、聞き取りは行われた。しかしその際はパワハラは確認できなかったという。道は今回の要望について「誠実に対応していく」としている。(中野龍三)