手足拘束された子供約10人、押収した動画に…障害児施設で身体拘束が常態化か
読売新聞オンライン 2022/7/24(日) 14:39配信
障害のある中学生を拘束し、施設に監禁したなどとして、福岡市のNPO法人「さるく」理事長の男(57)(福岡市早良区)ら2人が逮捕された事件で、福岡県警が関係先で押収した動画に手足を拘束された別の子供たちが映っていたことが捜査関係者への取材でわかった。
県警は保護者から了承を得ながらも、子供への身体拘束が常態化していた可能性があるとみて、慎重に調べる。
捜査関係者などによると、県警が昨年11月、同法人が運営する同県久留米市の障害児通所施設に通う男児への暴行容疑で女性職員を逮捕(処分保留で釈放)し、関係先を捜索した際、動画を押収した。分析の結果、子供たち約10人が手足を拘束されていた場面があったという。
理事長の男は小学校教員の男(37)(福岡県篠栗町)と共謀し、昨年10月9〜11日、長崎県の自宅で就寝中の男子生徒の両手足を結束バンドなどで拘束。車で連行した施設などに監禁したほか、反省文を書くよう強要した疑いで県警に逮捕監禁と強要容疑で逮捕された。
障害者支援を手がけるNPOの理事長の男と教師の男が、14歳の利用者の男子中学生を殴るなどし施設に連行した逮捕監禁などの疑いで逮捕されました。
逮捕監禁、強要などの疑いで逮捕されたのは、障害者などの支援を行う福岡県久留米市のNPO法人「さるく」の理事長・坂上慎一容疑者(57)と志免町の小学校の教師・松原宏容疑者(37)です。
警察の調べによりますと、坂上容疑者らは去年10月、当時長崎県内に住んでいた利用者の14歳の男子中学生の手足を結束バンドなどで縛って頭を殴るなどした上、坂上容疑者が久留米市内で運営する施設に連れて行き、その後不法に監禁するなどした疑いが持たれています。
捜査関係者によりますと、坂上容疑者は逮捕前の任意の調べに対し「療養の目的だった」などと話していたということです。
このNPOをめぐっては、去年11月、職員の女が施設に通う小学生に対して顔を殴った暴行の疑いで逮捕されていました。