病院長が不在のまま… 4月に開学した大阪公立大学の附属病院 病院側と運営法人が選考を巡って対立
関西テレビ 2022/8/16(火) 20:20配信
今年4月に開学した大阪公立大学の附属病院で、病院長が4カ月以上不在となっている問題。
16日、ようやく選考会議が始まりました。
大阪公立大学は、大阪府立大学と大阪市立大学が統合して4月に開学しましたが、附属病院では今も病院長が不在の事態が続いています。
当初、市立大学の荒川哲男前学長(72)が推薦されましたが、大学運営法人の西沢良記理事長(77)が「学長が病院長になるのは天下り的だ」などとして任命せず、選考のやり直しを求めていました。
病院の教授らが西沢理事長の辞任を求める事態に発展していましたが、大学は病院長の選考に関する規定を新たに策定。
その中で、大阪公立大学の学長を務めた経験がないこと、就任予定日に満70歳未満であることという、まさに“荒川外し”とも言える新ルールを作ったのです。
大学はこのルールの元、16日に選考会議を開き、早ければ10月付けで病院長の任命を目指す方針です。
任命されなかった大阪市立大学の荒川前学長は、16日、関西テレビの取材に答えました。
【大阪市立大学 荒川哲男 前学長】
「病院長に選ばれればやりたいことは山ほどあったわけですけど、それよりも新しい病院長を選んでもらって病院の機能を回復してもらうことを優先させるべきだと。法人側が行ってきた、ある意味では暴挙を許すことはできないので、非常にジレンマにある」
混迷する病院長問題。なぜこのような事態に発展してしまったのか。関係者によると西沢理事長は自分の意に沿う人物を病院長にしたかったものの、その人物は選考会議で推薦されませんでした。
選考会議の過程自体は何ら問題なかったことが結論付けられていますが、西沢理事長ら大学側は病院長を選考するルールを”後付け”で策定し、荒川前市大学長が推薦されないようにしたということです。
新たな選考会議で病院側も大学側も納得のいく病院長は任命されるのか。前途多難な新大学の船出が今後も注目されます。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年8月16日放送)