福島県教員採用試験、問題用紙に誤った試験時間記載 全員満点に
毎日新聞 2022/9/27(火) 9:58配信
9月17日に実施された2023年度福島県公立学校教員採用試験(特別支援学校教諭)の2次選考で、小論文の問題用紙に誤った試験時間が記されていることに県教委が気付かないまま、受験生に配っていたことが県教委への取材で明らかになった。正しい試験時間を記した別の紙も配布されたが、誤解した受験生もいたため、県教委は26日夜、受験した114人全員の小論文を満点にすると発表した。
県教委によると、小論文の本来の試験時間は50分だったが、問題用紙には75分と記されていた。誤記を知らない試験官は全3教室でそれぞれ試験時間を50分と口頭で説明し、黒板に掲示した。このうち2教室では試験開始後に受験生が誤記を指摘し、教室内でミスを共有したが、1教室では誰からも指摘がないまま終了したという。
試験官から報告を受けた県教委が誤記に気付いたのは試験終了約5分前で、指摘のなかった1教室には間違いの訂正を伝えることはなかったという。
県教委によると、受験生を含め毎日新聞の指摘を受けて再検討し、全員満点にする処置をしたという。担当者は「不利益を講じている受験者もいたので検討した。受験生を不安にさせてしまった。再発防止を図る」とした。【松本ゆう雅】