22件もの『いじめ』認定…自宅で命絶った中1女子 調査委「入れ替わり立ち替わり継続していた」
石川テレビ 2023/2/2(木) 19:30配信
石川県野々市市で女子中学生がいじめを苦に自殺してまもなく2年。市の調査委員会は、女子生徒が22件にも及ぶいじめが継続され自殺につながったとして、市の教育委員会に再発防止を求める報告書を提出しました。
<田中和樹委員長>
「尊い命が失われたことについて改めて重大に受け止めていただいて一言一句漏らさずに丁寧にお読みいただきたい」
2日午後、教育委員会に提出されたいじめについての調査報告書。内容は、2021年2月、野々市市で学校にいじめを相談していた当時中学1年生の女子生徒が自宅で自ら命を絶った問題についてです。
市の教育委員会は女子生徒の自殺から2カ月も経った後、ようやく第三者委員会を設置。教師や生徒などから話を聞くなど調査にあたってきました。
調査が始まってから1年9カ月。報告書には女子生徒に22件にも及ぶいじめがあったことを認定。これが自殺につながったと断言しました。
田中和樹委員長:
「入れ替わり立ち替わりいじめが継続していた。援助を求め続けていたがその声が届かない状況が続いて、無力感を感じ始めた」
さらに報告書は、学校側にいじめへの教育や対応が不十分だったことを明確に指摘しました。
田中和樹委員長:
「先生方の間での各生徒に関する情報共有が十分ではない」
また女子生徒が自殺した後に、両親が学校側に対していじめを受け続けていたことなどを示唆していたことから、もっと早く重大事態としての判断ができた可能性があると指摘しています。
一方、調査委員会は、学校側が把握できたいじめは22件中1件だけだったとしました。このため再発防止に向け、スクールカウンセラーなどの専門家を活用しいじめをいち早く気づけるような体制作りなどを学校や教育委員会側に求めています。