ウクライナ人学生を「難民貴族」と切り捨てた日本語学校理事長に賛否…ナザレンコ氏は「差別以前の問題」と批判
FLASH編集部 2023.02.28 21:30
ウクライナ避難民の学生と、彼らを受け入れている前橋市の日本語学校「ニッポンアカデミー」が学費をめぐって対立している問題で、学生の1人であるルニン・ヴラディスラヴさんが2月27日、群馬県庁で会見を開いた。
学生らは、当初、無償とされていた期間中の学費支払いを求められており、ルニンさんは約束を果たすよう学校側に求めた。
報道によると、同校は2022年5月以降、身元保証人としてウクライナ人の学生38人を受け入れ、一定期間は学費が無料だと説明していたが、9月になって「学費を請求する」と通告してきたという。
19歳から日本に住んでいるウクライナ人の政治評論家、ナザレンコ・アンドリー氏は、学校に批判的な立場で「差別や難民問題以前の話」と語る。
「マスコミはヘイトとかいろいろ言っていますが、私からしたらそれよりもずっと単純な話です。学長ははっきりと『半年は学費無料』と言って、学生はそれを聞いて入ってきたわけなので、その後、どんな理屈をつけようと約束がなかったことにはならないし、もし最初からその無料期間がもっと短かったら、学生たちは違う学校を選んだかもしれません。完全に学校側が悪いと私は考えています。
それは別にウクライナ人に限らず、日本人だって、たとえばある私立学校から『非課税の家庭の子供30人を半年間、学費無料で受け入れます』と勧誘されて入学し、3カ月後に『あなたバイトできそうだから、ちょっと25万円請求しますね』と言われれば、誰でも怒る。それはもう詐欺まがいの商法だと思います。
あと、彼らがアルバイトを始めたからといって、すぐに自立というのもおかしい。日本人の学生も同様、勉強をしながらアルバイトをすれば、月14万円とか、多くても17万円ぐらいしか稼げないと思うんです。
それなのに、学校側は25万も請求してきたわけなので、つまり学校のために2カ月は無料で働けって言っているに等しいですよ。学長の言う自立の定義は、無茶苦茶だと思いますね」