合格だった5人が「不合格」に…富山大学の昨年度入試で採点ミス 5人を追加合格とし補償金支払う方針
富山テレビ 2023/3/6(月) 20:28配信
富山大学の昨年度の入学試験で、問題の解答例を間違えたことによる採点ミスがあったことが分かりました。
このミスで本来は合格とすべき5人を不合格としていたことが分かり、大学はこの5人を追加合格としました。
解答例の作成ミスがあったのは、富山大学が去年行った前期日程試験の物理の問題で、電磁気学の2問の解答例で正しい解答にマイナスの符号を付けた誤った答えを正答としていました。
解答例は、問題の作成や点検をする教員がなど、あわせて19人が試験前と当日にあわせて9回、問題を解いて確認したものの間違いに気づきませんでした。
そして先月、県外の高校教師からの指摘で間違いだとわかったということです。
間違いに気づけなかったことについて大学は、「教員が解答例を正しいと思い込んだ上で、問題を解いていて、チェック自体が形骸化していた可能性がある」としました。
*富山大学 齋藤滋学長「残念でしょうがありません。(試験問題チェックの)マニュアルもあるが、おそらく形骸化していた。毎年のことですので、(担当教員に)多少の気のゆるみがあったのではないか」
*ミスのあった物理を受験 工学部1年生「びっくりしている。(電磁気学はミスがあった)プラスマイナスの符号に気をつけるべき分野。(不合格になった人は)心にくるものがあるのでは」
正しい解答例をもとに採点をし直したところ、物理を受験した1061人のうち5人は本来「合格」とすべきところを不合格としていたことがわかりました。
大学ではこの5人を追加合格とし、転入学などを認めるととともに、補償金を支払うことにしています。
このほか、解答例の作成ミスが原因で第一希望のコースに不合格とされた工学部の2人についても、コースの変更を認めるということです。