千葉の公立高8割で入試採点ミス、6人誤って不合格に…最大で1科目10点のずれ

千葉の公立高8割で入試採点ミス、6人誤って不合格に…最大で1科目10点のずれ
読売新聞オンライン 2023/3/18(土) 11:18配信

 千葉県教育委員会は17日、2023年度の入試を実施した公立高校の約8割にあたる98校で、計933件の採点ミスがあったと発表した。このミスで本来は合格基準に達していた受験生6人を不合格としていた。県教委は6人を追加で合格とするとともに、ミスの原因を究明して再発防止を図るとしている。

 県教委によると、県立小金高校に対し、受験者から情報開示請求があり、答案を確認したところ、採点ミスが判明した。これを受け、県教委や各市教委が全公立高校の答案の一斉点検を行った結果、正解とすべき解答を不正解としたり、点数の計算を誤ったりする多数のミスが見つかった。

 県立高校で見つかったミス870件の内訳は、正解と不正解の間違いが467件、得点の集計ミスが301件、部分点や配点のミスが102件だった。採点ミスは5教科全てであり、最も大きいミスでは、1科目10点のずれが生じたという。

 一連の採点ミスで、県立津田沼高校など県立高校4校で生徒5人、千葉市立稲毛高校で生徒1人が誤って不合格とされた。県教委は6人とも追加で合格としたが、私立高校に入学金などを既に支払っている場合は、生徒の意向を確認しながら補償する。

 県教委が定めるルールでは、入試の採点は複数の教員で複数回行うことになっている。単純なミスが多発したことについて、県教委は、入試から合格発表までの日数が短かったことが原因となった可能性があるとした。再発防止に向けては、外部からの意見も取り入れながら、マークシートの導入や採点のデジタル化を検討する。

 記者会見を開いた冨塚昌子教育長は「生徒の進路、人生を左右する入試の結果に誤りがあったことは誠に申し訳ない」と謝罪した。

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