“学童保育”で児童に「体罰」 石川県警が元代表の20代男性を暴行容疑で書類送検
MRO北陸放送 2023/3/20(月) 15:46配信
金沢市内の英語教室が行う民間の学童保育で、子どもを逆さづりにしたり、定規で叩くなどの体罰が日常的に行われていたとされる問題で、警察は20日、教室の代表を務めていた20代の男性を暴行の疑いで書類送検しました。一方、男性は弁護士を通じて、体罰はなかったと否定しています。
この問題は、金沢市内の英語教室が行う民間の学童保育で、代表を務めていた20代の男性が少なくとも1年以上にわたって、複数の児童を逆さづりのほか、股間を足で踏みつけたり、定規で叩いたりするなどの体罰を行ったとされるものです。
この学童保育に子どもを預けていたという保護者は、北陸放送の取材に対し「子どもへの逆さづり。足を掴んで逆さづりにする。足とか手を掴んで引きずり回す、定規で叩かれる、蹴られる」などの暴力があったと証言しました。別の保護者は「宿題をしないため叩いたと向こうからは説明を受けている」と述べました。
警察は、男性から任意で事情を聞くなどして捜査を進めていましたが、少なくとも1人の児童への虐待行為が確認されたとして、男性を暴行の疑いで20日付けで書類送検しました。
関係者によりますと、男性は去年7月、保護者に対し体罰があったことを認めた上で、「指導目的だった」などと釈明していました。また、保護者向けの説明会では、「けががなければ体罰ではないと認識していた」とも述べたということです。
北陸放送が入手した保護者説明会の音声で、男性は「今回に関しては僕自身の責任であり、認識不足が一番の問題でもあるかなと思いますので、大変申し訳ありませんでした」と謝罪していました。
しかしその後、男性は体罰の事実を否定。男性の弁護士は「頭をポンポン叩いたりはしたが、体罰に当たるような行為はしていない」としています。
一方、金沢市は、教室に対し「助言」と「注意喚起」を行ったものの、民間で独自に運営する学童保育に対しては、行政処分など指導監督の権限がないとしています。