岩手・不来方高生自殺 当時の県立学校人事課長2人を戒告処分 情報共有せず

岩手・不来方高生自殺 当時の県立学校人事課長2人を戒告処分 情報共有せず
IBC岩手放送 2023/3/24(金) 19:08配信

 岩手県立不来方高校のバレーボール部の男子生徒が2018年に自殺した問題で、県教育委員会は24日、元顧問の男性の前任校での不適切な指導に関する情報を不来方高校に提供しなかったとして、当時の県立学校人事課長2人を戒告の懲戒処分としました。

(県教育委員会)
「申し訳ありませんでした」

 戒告処分となったのは、2016年度と2017年度に県教委の県立学校人事課長を務めていた、中部教育事務所管内の県立高校に勤務する60代の男性教諭と、盛岡教育事務所管内の県立学校に勤務する60歳の男性校長の2人です。
 この問題は2018年に不来方高校のバレーボール部員だった新谷翼さん(当時17)が自殺したもので、元顧問の男性教諭が新谷さんに対し不適切な発言を行ったとして懲戒免職処分となりました。
 24日処分が発表された2人は、元顧問の男性が前任校の部活指導で体罰行為を行っていたことを把握していながら、元顧問が勤務していた不来方高校の管理職に対し情報提供や人事管理の徹底を行わなかったということです。
 この問題に関する県教委の一連の処分は今回で終了し、懲戒処分を受けたのはあわせて8人となりました。県教委の佐藤博教育長は「校長などによる適切な人事管理が行われず、重大事案発生を防ぐ機会を逸する一因となったことは遺憾の極みであり、深くお詫びします」とのコメントを発表しました。
 新谷さんの父・聡さんは弁護士を通じて「追加調査の実施により処分対象者が増加していますが、理由の解明にはほど遠い状況と判断せざるを得ないと思います」とコメントしています。

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はじめてこの事件を知った方へ。

時系列で整理しますと。

まずこの男は2008年に盛岡第一高校でパワハラの限りを尽くして、生徒とご両親から訴訟を起こされます。

2008年、岩手県立盛岡第一高のバレーボール部顧問が男子部員に暴言や暴力行為を行ったとして、元部員と両親が県と教諭に約200万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。

2017年、盛岡地裁は教諭の一部の指導を不法行為と認め、県に慰謝料など20万円の支払いを命じた。

訴訟の最中、この教師は何食わぬ顔で不来方高校に転属し、そこでも生徒に対して暴言を繰り返します。
そして2018年7月、暴言に耐え兼ね、バレーボール部の男子生徒が自殺します。

不来方高校で生徒が亡くなっても、この教師は部活の指導を行ってました。

前任校の生徒から告訴され仙台高裁で係争中の男性教諭に部活動の指導を続けさせた県教委について、亡くなった生徒の父親は刑事告訴を検討開始します。

岩手県立盛岡第一高の元生徒と両親が起こした裁判で、仙台高裁は県に20万円の支払いを命じた1審盛岡地裁判決を変更、40万円の支払いを命じました。

裁判の結果が出てやっと「減給1か月」の処分です。

裁判と減給1か月は、盛岡第一高時代についての判決で、こちらの書類送検は不来方高校で生徒を自殺まで追い込んだ暴行についてです。

第三者委員会の調査がやっと終了。結果が待たれます。

ですが、の結果、信じがたいことにとなりました。

生徒自殺の「原因の一つ」にこの教師の指導があると第三者委員会は認めましたが、どう考えてもこの教師が元凶であって「原因の一つ」ではないです。

2020年12月には、盛岡第一高時代に被害にあった生徒の両親と、不来方高校で息子さんを自殺で喪った両親が、この教師の懲戒免職を求めました。

そしてさきほどやっと教師の責任が認められ、となりました。

最後までは報じられませんでしたが。

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