中3生234人の個人情報、校務員が無断でコピーし生徒に見せる
朝日新聞デジタル 2023/4/7(金) 16:15配信
箕面市教育委員会は7日、市立第一中学校で新3年生の家庭状況や就学援助の状況など個人情報に関する資料が生徒側に流出したと発表した。男性校務員(50)が教職員の書類を無断でコピーし、それを撮影した生徒がSNSを通じて別の生徒らに送っていた。
市教委によると、流出した内容は、新3年生6クラス234人分の学級編成の検討資料、問題行動・不登校・就学援助対象の生徒名、病気や家庭状況に関する手書きメモなど。新3年生と卒業生の計9人が関連資料の画像や学級編成に関する文字情報を持っていた。現在は削除されているという。
校務員は4日、新3年生の20代の男性副担任に「クラス分けの資料を見せてほしい」と理由を告げずに依頼。副担任が職員室の自席からファイルを取り出して生徒の個人情報に関する資料(A3判1枚)を見せたあと、無施錠の自席の引き出しにしまった。
校務員はこのファイルを無断で取り出して、資料をコピーした。部活動で登校していた普段から付き合いのある生徒4人に、コピーを校務員室で見せた。
この生徒らはスマートフォンのカメラで資料を撮影。その後、インスタグラムのダイレクトメッセージやLINEを使って、別の生徒らに転送していた。学校側はスマホの持ち込みを禁止していた。
4日夜、画像を受け取った生徒の保護者から学校側に連絡があり、発覚した。
石橋充久校長は「このような事態を起こし、申し訳ない。様々な子どもが傷ついており、心のケアをしていく」と話している。(島脇健史)