米東部カトリック教会の児童虐待、60年で600人超が被害

米東部カトリック教会の児童虐待、60年で600人超が被害
AFP=時事 2023/4/6(木) 18:07配信

【AFP=時事】米東部メリーランド州で過去60年にわたり、600人を超える子どもがカトリック教会の聖職者ら156人から虐待を受けていたことが、5日公表の報告書で明らかになった。

 報告書は、同州司法長官事務所が1940年代〜2002年のボルティモア(Baltimore)大司教区での虐待をまとめたもの。

 これによると、「恐ろしい虐待を繰り返した」加害者156人には、司祭や助祭、神学校の教師や生徒が含まれていた。加害者は、親や地域からの信頼を利用することもあったという。

 実際の被害者数は報告された600人超をはるかに上回るとみられる。

 報告書は、児童性的虐待の訴えを認めず、加害者を異動させたとして教会を非難している。また、「カトリックの聖職者による虐待の期間と範囲を踏まえると、教会を導き、信者を保護する責任を負う人々の共謀によってのみ可能となる」としている。

 報告書の公表を受け、ボルティモアのウィリアム・ロリ(William Lori)大司教は謝罪するとともに、「当司教区の歴史において、隠匿も、無視することも、忘れられることもない、非難されるべき期間の詳細を示すものだ」と述べた。

 ウェブサイト「bishop-accountability.org」によると、米カトリック教会は1950〜2018年に、7002人の聖職者が児童性的虐待に関与したとする信頼できる訴えを受けていた。【翻訳編集】 AFPBB News

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする